【旅会レポート】旅を卒業しない覚悟をもつこと/『旅人が私らしく生きるためのライティング作戦会議』

2018.11.14

旅することを仕事にしたいという人はたくさんいるのではないでしょうか?

でもじゃあ、具体的にどうしたら旅が仕事になるんだろう。

ただ、漠然と旅をしているだけでそれが仕事になるんだろうか。

旅することを仕事にした人って一体どうやって生きてるんだろう。

「旅」×「仕事」については気になることがたくさんあるっ!

 

・・・ということで今回、参加してきたのはこちら。

 

「灯台もと暮らし」創刊編集長、ライター、フォトグラファーでもある伊佐知美さん

株式会社TABIPPOのWebメディア「TABIPPO.NET」編集長のルイス前田さん

 

『旅人が私らしく生きるためのライティング作戦会議 in 旅工房』です。

サポートは旅工房さん、ということで会場は旅工房さんのオフィスで行われたのですが、池袋の風景が一望できる夜になったら口説けるオフィスでした…!

スタートの15分前くらいから、「待ち時間やることないでしょー」とルイスさん、伊佐さんがお客さんに話を振ったり自由なトークタイムが始まり、そのままゆるっと本編に移行するという、終始和やかなイベントにお客さんの緊張もほぐれます。

 

経歴が似すぎているおふたり

 

小さいころから転校が多くあちこちを引越すことで「旅人スキル」を養い、21歳ごろに世界に旅立つ…という経歴があまりにも似ているおふたり。

 

ルイスさんはいわゆる「慶應ボーイ」に憧れていたのですが、いざ合コンに参加してみると男性陣みんな横並びで「慶應ボーイ」になってしまうことに気付いたことをきっかけに暗黒期に入りました(?)

在学中に世界一周に旅立ち、そこで出会った旅人たちとTABIPPOを立ち上げます。その後、会社を退職し、TABIPPOを法人化し、世界二周目に出ました。世界一周を二回やるというのはかなり珍しいのではないのでしょうか。

 

伊佐さんは新卒の会社で部署移動をした際にこのまま20代をこの仕事に費やしていいんだろうか、と退職し、出版社に潜り込むもなかなか書き仕事につながらず兼業でライターを始めます。

はじめは一記事あたり500円から始めたライター仕事でしたが、半年後くらいから一記事2万円ほどの仕事ももらえるようになり、これなら食べていけるかもと出版社を退職し、「灯台もと暮らし」編集長をやりつつ世界一周に旅立ちました。

 

そして、現在「#えいとびたー」という旅人が集まるシェアハウスを作り住まわれているお二人。

同じ家に住んでいるので当たり前といえばそうなのですが、ルイスさんからちょこちょこ挟まれる「伊佐知美と住み始める」という意味深ワードに、伊佐さんが都度つっこみを入れる軽快なやりとりに終始笑いの絶えない時間だったように思います。

 

旅のキーワードは”フォトジェニック”

 

お二人それぞれ「どういう旅をしてきたのか」をテーマに旅についてのトークコーナー。

話を聞き進めていくうちに真逆の方向で「フォトジェニック」に基づいていることがわかりました。

 

まずルイスさん。

 

「えいとびたー」より前に住んでいたシェアハウスではTABIPPOの社員含め男13人で生活していたそう。そのメンバーで年に一回家族旅行とし、海外旅行をすることを決まりにしてたのだとか。

 

そこでのテーマは「俺たちがフォトジェニックだ!」

みんなで衣装を揃え並んで写真を撮ると、どんな場所でもなんだかフォトジェニックに見えるのでは!?ということで香港ならスーツに革靴、セブ島ならアロハに白シャツ…などずらっと並んだ姿は確かに何かの撮影のようでかっこいい…そしてただただ楽しそう。

 

伊佐さんは世界一周中、日本の仕事を海外でするようなリモートワークも多かったが、いまは仕事で行った際にプラスして自分の行きたいところに行くというスタイルが増えてきたそう。フォトジェニックさを求められることも多いので、話題のスポット(香港の可愛い壁や、その国独自の文化が見える宿など)に行くことも多いそうです。

 

そして、村上春樹さん著『遠い太鼓』のように海辺で原稿を書くみたいな生活に憧れていたので、クロアチアは楽しかった。ホイアンのランタンなど見た目にも可愛い場所に行くことが多いみたいです。(お二人の「ミーハーやなあ」「えへへ」のくだりトータルで三回は聞きましたが毎回かわいい)

 

ギリシャのサントリーニやワイキキなど、いわゆるカップル向けの場所に行けるかどうかの話になったときに、ルイスさんは「自分の世界一周のコンセプトは『新婚旅行の下見』だったから、何の問題もない。だってロケハンだから!」と堂々と話していた姿がとてもきらきらしておりました…!

 

ひとつだけではない仕事のかたち

 

伊佐さんはWEBマガジン、ライター、フォトグラファー、イベント登壇、オンラインコミュニティオーナー。

ルイスさんもWebメディア、ラジオパーソナリティ、ブロガー、ライター、エンジニアなど多岐にわたって仕事をしています。

 

「最近ではひとつしか仕事してない人はもういないのではないでしょうか」と伊佐さん。

 

メイン、サブじゃなくて例えば5万円を4つやるような「複業」という考えでの働き方でも良いのではないかと話すと、ルイスさんもTABIPPOとしての考え方は「個人活動が多いほうがイケてる」というものだそうです。

 

ちなみにルイスさんは書くよりもしゃべるほうが向いていると最近気が付いたそうで、ブログなども音声入力が増えてきたそうです。

 

えいとびたーとしてもECをやりたいなーなどなど計画中だそうです!楽しそうっ。

 

具体的な誰かを想像できるか

 

ここからは各メディアごとの考え方について細かく話を聞いてゆきます。

 

【TABIPPO】旅から軸をぶらさずに熱量を伝えたい。ドラッグと風俗はNG。数字が取れないとわかっていても、やることもあるけれど、ニッチ過ぎても良くないので、TABIPPOとしての勘を掴んでもらうために企画会議は綿密に行うことも。企画に味がないとだめ。

 

【灯台もと暮らし】PVを気にするよりも世界観をつくりたい。「これからの生活を考える」というコンセプトに沿ったものならなんでもよい。なので、もとくらはエロでもよい。地域に限っているわけではないけれど、移住した人が楽しそうに過ごしている姿を知っていたのでそういった記事が多かった。

 

どちらにも共通した考えとして、企画を出した人の熱量があるかどうかで決めるということ。

 

その企画、いったい誰に届けたいの?具体的な誰かはいるの?想像できるの?というのは企画出しのときによく話し合うのだそうです。

 

ニッチかな?と思うものでも、誰か一人に確実に刺さるものであるならその周り100人にも届く、という考えで、流行りだからとかみんながすきそうだとかの理由では企画は通りづらい、ということです。

 

そして、気になるマネタイズ方法についてですが、

 

【TABIPPO】旅人を増やす会社として動いてる。厳密にいえばWebメディアではない。イベントもやるし(総回数70回くらい、総人数90000人くらい)、書籍も出すし(11冊22.4万部ほど)アイテムも売っている(200くらい)。でも一番の収入源はやっぱりメディア運営。

 

【灯台もと暮らし】メディアを軸にいろいろなことを展開している。最初は個人で仕事をとってきてそれを制作に回したり、有料noteをやってみたり、自治体さんに頼まれてインタビューなどをまとめて冊子にするなど紙媒体の仕事もしている。もとくらは芸能事務所みたいな感じ。ジャニーさんみたいなトリーさん(鳥居さん)がいて、伊佐さんは嵐みたいに表でがんがんやる存在。

 

イベント運営は楽しいけどあんまりお金にならなかったりする。書籍も同じく儲かることではないけれど、名刺代わりに使えるのだとか。

 

旅を発信する理由

 

最後は旅工房のサカキさんも交えての「なぜ旅を発信するのか」というトーク。

 

旅を発信するような仕事、例えば旅ライターは目指す人も多いけど、卒業してしまう人もすごく多いんだとか。

 

なぜなら「旅することは必ず終わりがあるから、発信することも自ずと終わりがくる」から。

 

もし旅ライターで居続けたいのであれば、旅も同じくし続けなければいけないという覚悟を持つことが大切です。

 

そしてやはり一番大切なことは発信すること

 

最初は笑えるくらい誰にも読まれないけれど、例えば3か月毎日ブログを書くとかが出来たらきっと何かが変わるかもしれません。

 

良くないのは「〇〇したいんです」とだけ言ってくる人。そうではなくて「〇〇してみたんですけど、どうですか?」と実際にポートフォリオを持ってきてくれたほうが未来が見えやすいので、アドバイスも出来ます。とにかく作りましょう、発信しましょう!という激励で終了しました。

 

わいわいたっぷり懇親会

 

なんとがっつり2時間弱!

伊佐さん、ルイスさんはじめ、ありとあらゆる方とお話しできたのがとても嬉しい時間でした。

やっぱり何か一つでも「好き」と思える何かが共有できていると、会話がスムーズに始まりやすいなあと思います。

はじめましての方も、何度めましての方もこれからもっともっと仲良し出来たらうれしいです。

 

***

 

他にも秘密の質問コーナーや求人関係のお話もありましたが、とにかくお二人のトークが軽快でわいわい具合が楽しくあっというまに時間が過ぎてしまいました。

そして、春はいろんなことが始める時期だなと。

わたしもいろいろなことに目を向けてもっともっと挑戦していこうと思いました。

素敵な時間をありがとうございました!

 

photo by  takumi YANO

ライター

佐倉ひとみ

フリーランスライター。東京都出身。本を読むことが小さい頃からすきで、ファンタジーの舞台が見てみたくなり、ヨーロッパ9ヶ国をひとりたびしました。旅先では迷子になることが得意です。読むことも書くことも好きな活字中毒者。

twitter:https://twitter.com/timmit46

note:https://note.mu/timmit

 

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